2014年03月25日

音楽設計的な話

メインギターリフ1&2
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俺の場合、殆どがそうなのですが、この曲もまたギター(リフ)から作ったわけではありません、何しろ既報の通り夢の中で聴いたものの再現でもありますし、基本的にメロ最優先です。これも、その夢で聴いたメロディを軸に、後付けしたリフというわけです。で、そういう順序の場合『楽でない/めんどくさい』結果になることもあるわけですが(※)、それがまたいいんです、発想の飛躍的には。ギターから始めてしまうと、どうしても『クセ』に留まりがちなものですから(また、それでいて『らしく』仕立てるのってのが楽しくもあり)。

※これは単純な、楽器単体の技術的なことに限った話ではありません、『全体の一としての役割』ということも含んでのものです(むしろ重点は、そこにこそ在ります)。

さて。上に掲載の譜面の通り、イントロ/サビは2本で構成しています。ごく始めは1のみであったのですが、『(曲の全体像から)もっと煌びやかさがほしい』ということで、この形に。オクターブユニゾンを基本にしてますが、ずっとそうではありません、実際に弾いて/コード採って感じてもらえれば、どういうことかお分かりになると思います。

1は正当派ハードロックリフ的にザクザク斬り込んでいく、2は16ビートカッティング的に。そんなカンジですが、いずれも『裏』を感じながらというのが大切。特に2は、譜面上では特に表していませんが、主に休符部分にはブラッシングを挟んでいきます、それがあると無いとでは大きく雰囲気が違います(なお、これは個人的感覚/好みの問題ですが、総じてキッチリし過ぎず、ある程度の『ラフ』さがほしいとこです)。

さて。Bメロのストリングスのオブリが、このギターリフと対になってること、お気づきになりましたか?4小節目の動きです。アレンジにおいては、ある楽器/パートが突出・唐突、『浮いて』しまわないよう、そういう統一性というか共通性、テーマ、楽曲トーナリティを必ず持たせるようにしています(もちろん先日書いた『自分の音程感(観)』も、常に根底に在ります)。作曲法としては当たり前のことのようですが、ギター特化型のサウンドやってる人には、この部分に気が回ってないことが多いように感じます、たとえば、あるパートだけがネオクラシカルだったりとかね(笑)

もちろんそういう、敢えてそれ(唐突・乖離・遊離)を狙う手法もありますし、なにより、『ひたすら理屈に縛られる必要はない』と信じます。が、曲全体を考え見渡し『全部でひとつ』ということをもっと意識すれば、個性も際立つのに、もったいないなと思うこと多々なのです。ギターだけ凝りまくりで、他パートは"教則ものの伴奏みたい"なのとか、本当にもったいないと感じます。

せっかくなので、もうちょっとダラダラと。

Aパートは、完全ドラムンベースでいこうかちょっと迷ったんですが、スペイシーなムードになって結果的によかったんじゃないかと自負。このアルペジオ、基本シンプルなトライアドなんですが、トレモロエフェクトが雰囲気醸してくれました、また実は時々ピアノがコソッとテンションノート鳴らしてます。

Bパートは、ストリングスが細かく動いてるのでギターはシンプル、実にオーソドックスなパワーコード(実はそれが一番好きなんですけどね)。このストリングスパート自体、ギターリフでやりそうなペダルノート多用なんですが、敢えてそこをそうしないのも俺流です。なお、当初はもっと音数(パート数)多かったんですけど削ぎ落としました、いわゆるポップス系だともっと密にしてキラキラさせそうな局面ですけど。ドラムも、スネアポイントをA、Cよりオーソドックスなロック寄りにしてあります。

リードギター(ソロ)は聴かせるというより雰囲気重視、ドリアン一本での即興、特に語ることはない…あ、そうだ、その直後のブリッジの下降フレーズ、これも俺の得意技(笑)です。そしてそれがそのままピアノ(伴奏)に継がれてること、お気づきでしたか?『自分のフレーズ』はギターのみならず随所で用います、時にそれは独奏ではなく伴奏ともなります。

ついでに。

話題になったサムラゴーチの『設計図』。あれは、どちらかと言えばこっちに近いんですよ、それでもあくまで「どちらかと言えば」ですけど。

俺は『音楽に理論も譜面も必須では無い』を信条としてますが、その上で敢えて。

譜面をこそ本図面と捉えたとしても、あれは、とても作曲/編曲家の描く青写真じゃない、上辺の知識だけで出来た、実践経験の無い評論家の類の文言です。自分自身の音楽語法・論法による指示・表現は一切無くて、とにかく何かや誰かを用いた喩え(それも如何にも権威的な)ばっかりだったでしょ?一般的には馴染みのない専門用語も用いてたけど、それも結局は『抽象的表現』に過ぎない。確たる自分が無い証拠ですよ。

もっと言えば『ハッタリ』ですね。たとえば『絶対音感』て言葉に「凄そう」って思ってしまう、そういう一般的感覚を利用した、それと同じの(それにマトモに付き合ってたあの人も大変だったろうなと思います)。

閑話休題。

最後になりましたが。この曲は、夢で聴いたものを基礎として様々な要素、ことに往年の(俺の好きな)歌謡曲/POPSのエレメントを多く含ませています。そのあたり、気づく人はいろいろ気づく…というか、感じてくれるんじゃあないかなと、一人ほくそ笑んでいたり(笑)たとえば、特に『SHAMPOO』は意識したところ(わかるかな)

【2015年6月、改訂完全新録の"アンリミテッド"版を公開】

2017年追記:無印『Rの迷宮』は現在、限定公開(※)となってます。完全版たる"アンリミテッド"のほうでお楽しみください。よろしくお願いします。
※いくつかのルートから視聴はできますが、推奨はしていません。